2020年6月27日土曜日

はじめてZen 2世代のRyzenでPCを組んだ話



 ここ数年ブログをサボりがちな筆者ですが、リハビリ代わりとして
ひさびさに最近組んだ自作PCの話でもしていきたいと思いました。

なお、この記事はnoteに公開したものと同じです。



[目次]

・はじめに
・マシンの構成
・各パーツの所感
・最後に

[はじめに]


 筆者の家にあるPCは、これまでは大抵Intelプラットフォームのものでした。
とはいえ、ここ数年はEPYC(下の写真)や、Threadripper(初代)の自作PC、はたまた
今オタクに話題のThinkCentre M75q-1 Tinyのように、Ryzen APU搭載PCなど
AMD製品の割合が増えていたところです。しかし、いまAMD製品の主流である
Zen 2世代のRyzenは触れたことがありません。登場時から性能面で
Intel Coreシリーズを(一部除いて)凌駕し、物理コア数でも上回ったプロダクトを
一回は試しておきたいと思い、サブPCとして使ってみようと考えました。


EPYC 7301でデュアルしていた時の思い出


[マシンの構成]


ケーブルはなるべく隠蔽

悲惨な裏側

今回組んだマシンの構成は、以下のようになっています。

CPU: Ryzen 5 3500
CPUクーラー: Noctua NH-U12S + Noctua NF-A12x25 PWM×2
メモリ: Crucial Ballistix Sport LT DDR4-2666 8GB×4
マザーボード: ASUS TUF B450-M PRO GAMING
SSD: hp S700 500GB(SATA.2.5インチ)
ビデオカード: ASUS Phoenix Geforce GTX 1650
ケース: Fractal Design Define R6(USB Type-C増設済み)
電源: Seasonic SS-1050XP
OS: Windows 10 Pro

 メモリ・SSD・PCケースについては家にあるものを使いました。
また、書いてませんがケースファンも同じ。以下、パーツ毎に所感を述べます。

[各パーツの所感]


・CPU……6コアで1.6万円程度と、安価なものを選択。同じ6コアでさらに
5,000円ほど安いRyzen 5 1600AFもありましたが、これの中身は
前のZen+世代なので面白味がないからパス。実際動かしてみると、
メインPCに入れていたThreadripper 1900X(8コア)より明らかに体感で速く、
何これご立派という感じ。本題から外れますが、メインPCも同じZen 2世代のThreadripperにしようと強く決意しました。
なお、安価に済ませるなら4コアのRyzen 3 3300Xとか3100もありますが
割と価格差は少ないので、3500はコストパフォーマンスに優れた石と思います。

・CPUクーラー……筆者はNoctua信者であるため、他ブランドは考えませんでした。
これはNoctuaのクーラーとしてはまあまあの価格(8~9,000円台)で、
ファンだけ家にあったものと交換。この時期、空調のきいた部屋では
高負荷をかけても十分な冷却効果があるし、ファンも高負荷状態以外では
環境音の方がうるさいくらい。ファンの色が気になる人もいるでしょうが、
筆者はこういうブランドのアイデンティティが確立した感じは嫌いじゃありません。

・メモリ……以前買ったまま余らせていたものを流用。
ヒートシンク付きでXMPにも対応していますが、クロック自体は定格でタイミングも
JEDEC標準と同じ。クロックだけDDR4-3200に指定し、タイミング等は
マザーボード任せにしたところ普通に動くし、メモリテストもエラーなし。
オーバークロックは自己責任で。

・マザーボード……安価に済むB450チップセットを選択。
ビデオカードしか挿さないのでMicro ATX版。似たような型番でTUF B450-M Plus Gamingってのがあって安いですが、Proは電源部のヒートシンクが少し増えます。
その代わりに+1,000円だけども、安定重視で選択。
つい最近登場したB550チップセットまで待たなかったのは、
単純にサブPCには高価なのが予想できたため。

B450だとASRockのSteel Legendが定番ですが、在庫がなかったうえに
このASUSの製品が同等の立ち位置でさらに安かった(9,480円からCPUとの
セット割で-1,700円)。実際普通に動いており、特に不満はありません。

・SSD……これも家にあったもの。安い。SSDならなんでもよかった。

・ビデオカード……マザーボードとブランドを統一させたかった。あとやはり価格が安く(1.6万円前後)そこそことなると、今はGTX1650になるかなという結論。
ゲームもしないし、高負荷もかけないためファンも静かです。

・ケース……これも家にあったもの。筆者は光るものに興味がないため、
サイドパネルが透明でなく、使い勝手がよいケースなら何でもよかった。
これはケースレイアウトの自由度がそれなりにあり、HDDを内蔵しなければ
前方にかなり余裕ができます。さらにケースファン用のHUB基板が
マザーボードベース背面側に最初からついていて、
ファンコネクタがマザーボードに足りない時でも心配しなくていいし、
配線をほとんど裏に回せるのは都合がいいですね。

・電源……これはメインPCで動いていたもの。上の写真では違うものを使ってますが、
このあと交換。はっきりいって1,000WもこのPCには必要ないので
宝の持ち腐れですが、新しく電源を買うのはもったいなかった。
安定感のあるPCは安定した電源から。

・OS……リモートデスクトップしたいとなるとProを選ぶほかない。
Windows Updateの制御もHomeでは厳しいので。

 以上の構成を全部買うとなると10万を余裕で超えますが、今回は家にあったものを
生かしたので出費(CPU+クーラー+マザー+ビデオカード+OS)はそこまでかからずに
済みました。一番高いものはOSですが、これは仕方ない。
実際はここまでのCPUクーラーや電源やケースなどは使わなくてもいいし、
OSもHomeにすれば余裕で一式10万未満に収まるでしょう。

[最後に]


 今は安いPCが欲しければいくらでも新品で安いものがあるので、
自作するメリットはほとんどないですが、久々に自作の楽しさを実感できた気がします。
しかしRyzen 5 3500、恐ろしい子。



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