今年は外資系メーカーの小型PCを2つほど紹介してきましたが、
最後にレノボ製の小型PC……というか、小型ワークステーションPC・
ThinkStation P330 Tinyを購入したので紹介したいと思います。
以前購入したRyzen入り小型PC、ThinkCentre M715q Tinyと同じ大きさで
なんとロープロファイルのビデオカードを内蔵!した恐ろしい一品です。
[もくじ]
- レノボの小型PC
- ThinkStation P330 Tinyについて
- 写真
- 所感
1.レノボの小型PC
レノボの小型PCは、すべてほぼ同じ大きさの筐体ですが
やはり複数のバリエーションがあります。
2019年6月現在、日本の直販サイトでカスタムして入手できるモノを
箇条書きしていくとこうなります。
・ThinkCentre(企業向けデスクトップPC)
・Intel CPUモデル
- M630e Tiny……ノートパソコン向けCPU搭載モデル。
- M710q Tiny……スタンダードモデル。ここからデスクトップ向けCPU搭載。
- M920q Tiny……ハイエンドモデル。vPro対応、PCIeスロット内蔵。
・AMDモデル
- M625q Tiny……AMDラインのローエンドモデル。
- M715q Tiny……Ryzen搭載のスタンダードモデル。
日本で買えるThinkCentreだけで現在5ラインありますが、今回購入したのは
ThinkStation(企業向けワークステーションPC)。これは小型モデル1つのみで、
つまりそれがP330 Tinyにあたります。
2.ThinkStation P330 Tinyについて
Thinkstation P330 Tinyは先に書いたとおり小型ワークステーションPCですが、
具体的にはM920q Tinyをベースにビデオカードを搭載したモデルといえます。
なので実際のハードウェア構成は、M920q Tinyとほとんど変わりませんが
スペックは以下のようになっています。
スペックは以下のようになっています。
ThinkStation P330 Tiny ハード構成 | |
---|---|
CPU | Core i3-8100T/i5-8500T/i7-8700T |
チップセット | Intel Q370 |
メモリ | DDR4-2666 SODIMM×2(最大32GB) |
ストレージ | M.2 NVMe SSD×2 |
GPU | Quadro P620/1000(PCIe3.0×8接続) CPU内蔵(UHD グラフィックス 630) |
WLAN | Intel Wireless-AC 8265/9560 |
OS | Windows 10 Pro |
電源アダプター | 135W |
USBポート | USB3.1 Gen2×2 USB3.1 Gen1×4(内 Type-C×1) |
映像出力(iGPU) | DP1.2,HDMI1.4b |
映像出力(Quadro) | mini DisplayPort 1.4×4 |
寸法(縦置き時) | 高さ179mm×奥行182mm×厚み34.5mm |
今回購入したのは以下のような構成の個体で、再生品という名目で価格は8.1万円程度。
構成 | |
---|---|
CPU | Core i5-8500T(6コア、2.1GHz/3.5GHz) |
メモリ | DDR4-2666 SODIMM 16GB(16GB×1) |
ストレージ | 256GB NVMe SSD(Samsung PM981) |
GPU | Quadro P1000/CPU内蔵(UHD グラフィックス 630) |
WLAN | Intel Wireless-AC 8265 |
OS | Windows 10 Pro |
付属品 | ACアダプターのみ |
到着した個体は背面の無線アンテナがもげてましたが、これは自分で交換しました。
3.写真
大きさは前に購入したThinkCentre M715q Tiny、またhp EliteDesk 800G4 DMやDell OptiPlex 7060 Microとほとんど同じで、
しかしまあ、こんな大きさなのにビデオカードを入れてるとは思えないレベル。
外観はm715q Tinyと非常によく似ていますが、前面にType-C端子があるなど
細かい違いもあります。
前面Type-CはUSB3.1 Gen1 |
圧倒的な画面出力端子の数。同時6画面OKです |
排熱のためかメッシュ部分がある |
メモリスロットとM.2は背面側にあり、 カバーが容易に開けられる |
内部は今までの小型PCと同様、ギッシリ詰まっていますが
なにせこの大きさにロープロファイルなビデオカードが入っているため
インパクトは一番でしょう。
ビデオカードは何とファンレス、 ヒートパイプで上部に熱を動かしCPUと一緒にファンで排熱 |
ビデオカード部分にズーム。L型アダプター経由で ビデオカードが刺さってます |
背面カバーを取ったところ。 メンテナンス性は非常にいいと思います |
ビデオカードはネジで筐体と固定されており、外すのは面倒ですが
CPUファンはやはり簡単に着脱可能。
そしてメモリやM.2 SSDは背面側にまとまっており、
M.2もプッシュピンで固定されているだけなので
交換はすべてドライバー不要なのがうれしいところ。
2.5インチストレージも残っていれば最高でしたが、これは
ビデオカードと排他になっているので仕方ありません。
写真では両面に薄いヒートシンクの付いたメモリを入れていますが、
蓋を閉めるのがキツくなるので、場合によっては止めた方がよいかもしれない。
135Wとさすがに大きい |
ACアダプターは、さすがに出力が必要なので135Wタイプ。
とはいえ、DeskMini GTXみたいに200Wを超えることはなく
大きさもまだマシな方です。ケーブルはミッキータイプでした。
4.所感
実際に使ってみると、ファンがメチャクチャ静かです。もちろん回っているのが分かる程度ですが、とてもビデオカードが入っているとは
思えない静かさです(主観的な表現をお許しください)。
CPU・GPU温度は、室温25℃前後でも通常使用なら高くても50℃台で収まっています。
とはいえM.2 SSDもビデオカードも、触ってみるとやはりそれなりに熱い。
部屋の空調等環境には気を遣いたいところです。
ところでこのモデルも、hp EliteDesk 800G4 DMのように
BIOSで豊富な独自機能を持っているわけではありませんが、
ThinkPadやThinkCentreに親しんでいればすぐ慣れるでしょう。
高級機のため、Intel AMTにも当然対応しておりリモート管理も使えます。
また、他のThinkCentreやThinkPadと同じように
OSのライセンスがシステムボードに書き込まれているタイプのため
もともと入っていたOSと同じエディションの場合、
クリーンインストールするとすぐライセンスが認証されていて便利ですね。
(購入について)
購入経路ですが、レノボ直販で買うのもいいですが
安価に狙うならヤフオクで再生品が出るのを狙うか(今回の個体がそうでした)、
米Amazonあたりで米国向け量販店モデルが実は安かったりします。
上のモデルはCore i5-8500T/メモリ16GB/SSD256GB/Quadro P620/
無線/Win10Pro/3年国際保証で、同じ構成を直販で組むより安いです。
送料・各種税金を考えても多少安く済むでしょう。
ワークステーションとなるとやはり大きめの筐体をブン回したくなりますが、
限られた場所を生かしたい・小さい筐体にロマンを感じたいという人には
向いている一台ではないでしょうか。
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